印刷豆知識:な行


<な>

なかとじ / 中綴じ
製本様式の一種。表紙と中身の折り丁を中央ページを開いて丁合いし、開いた真ん中ののどの部分を針金または糸で表紙まで通して綴じる方法。のどの奥まで絵柄が見えるため折り精度に注意が必要である。また、厚手の本では中側と外側の折り丁の長さが異なるため小口切れなどおこさなよう製版段階からの注意が必要である。
なかみだし / 中見出し
書物等でもちいられる見出しのうち、中くらいの大きさの見出し。大見出し・小見出しに対応してもちいられる。

<に>

にごり / 濁り
彩度が低下し、色が濁って見える現象。色修整の処理が不十分の場合に生じる。一般に墨色のインキ量が多すぎると色は濁って見える。
にゅうこう / 入校
印刷用の原稿を印刷会社へ渡すこと。

<ぬ>

ぬきかこう / 抜き加工
紙器の製造において、箱を組み立てる前の形状(展開図どおり)に打ち抜くことと、折曲げ部の罫線入れをおこなう工程。
ぬきとり / 抜取り
印刷中におこなう検査の一種。刷り出し直後は、インキ供給量・水上がり量が多少変化するため、抜取りを頻繁におこなう。印刷速度も一定に保たれ、インキ供給量や水上がりなど安定した状態になったら500~1,000枚に1回くらいの割合でおこなう。

<ね>

ねーむ / ネーム
挿絵・図表に添える説明文(キャプション)や見出しのこと。広義には、図版・写真に対する、文字類の総称をさす。
ねんど / 粘度
流動体の粘性の度合いをしめすもので、流動のしやすさ・しにくさの程度。測定機器にはザーンカップ、回転粘度計、平行板粘度計、などがある。粘度の単位はポアズが一般的で、インキの粘度は平板インキで200~600ポアズ、グラビアインキで1~5ポアズである。

<の>

のせもじ / のせ文字
写真・平網・ベタ刷り部分の上に文字を重ね刷りすること。または重ね刷りされた文字。
のど / のど
本の綴じ目に添った部分。